キッチントモババ

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いまだに信じられないんですけど
「片付けられない女」を卒業する方向へむかっています。
大人の階段、のぼっています。


部屋ごとの掃除表を作って、毎月2回掃除をしたらシールを貼る。
これをがんばっていたら、部屋が、人並みの乱雑さを
常にキープできるようになってきた。
まだ、引越し以来あけてない段ボールが多々散らばっているが
こんなものは、以前の私の部屋と比較したら、
美しいオブジェといってもいいだろう。
なにしろ、床にものが落ちてないし、
段ボールにすべてがおさまっているだけでビューティフルだ。
人が訪れても害のない部屋になったことで、
いよいよ私の料理の実力を世に問うチャンスがやってきた!
もう既に、クララ店長が遊びにきたし、
清水君(説明しよう。清水君とは貧乏役者である)
が友達を連れてやってきたし。すごい進歩だ。
ワタクシ、こう見えて、コホン。料理上手なのであります。
食べるだけが生き甲斐の相方に、毎日ほめられながら
今日までたっぷりうぬぼれて育ってきました。
自分でも、実は作曲家とか作文家より、
むしろシェフ。
あえてシェフ。
ここはシェフ。
…の道に進むべきだったのかもしれない、と。
自分の料理を自分で食して、
「なんてうまいんだ!」と自画自賛の毎日。
子育てに忙しい妹の家にも、一時は毎週、料理をしに通っていた。
特殊なものしか食べられない授乳期の妹に、
ヘルシーだ!健康的だ!と、
大変喜ばれていた、ような気がします。
いよいよ、ここが運命のわかれみち。
今こそ、起業のとき!
「キッチントモババ」
どう?どうよ。
いいんじゃないの?
お店のコースターはあまってるトモババステッカーで!
店の片隅ではハイジスタンドの商品を売ろうかな。
そして先日、2日連続して、急きょ、お客さまに
臨時で料理をふるまう機会がやってきた!
臨時なので、冷蔵庫にあるものだけで作らなければならない。
正直、デリバリーにしようかとも思った。
だがしかし。
料理上手は「今あるものだけで、ちゃちゃっとおいしいものを作る」
のが大変重要な要素だと私は思っているので、
これしきの難題、受けてたとうじゃないの!と、腕まくり。
鶏と玉子のバルサミコ煮、とうもろこし添え。
キャベツと昆布の浅漬け。
きゅうりとアボカドとトマトのサラダ。
冷凍ごはんがあったので、レンジでチン。
そして、清水君(説明しよう。清水君とは貧乏役者である)達にふるまった。
数時間後。
「気をつけてかえってねー。」
「どうも。お疲れさまでした。」
あれ?あれれ。あれれれれ。
コ、コメントいただけないんすか?
おきゃくさまー!
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そして次の日。
今度は弟が突然仕事でやってきた。
彼は昼も夜もいたので、
昼:トマトとモッツァレラの冷製パスタ。
夜:ココナッツカレー。
  昨日の残りの浅漬けとサラダ。
弟は、昼は何もいわずにもくもくと食べていた。
ようやく夜になって料理についてコメントしだした。
弟「このサラダ、味付けした?」
姉「したよ!そのサラダは昨日も清水君達に食べさせたものなんだけど。」
弟「こっちの浅漬けは?」
姉「したってばさ。その浅漬けなんかもう3日目だから味しみてるよ。」
弟「そういえば、昼のパスタも味しなかったな。」
姉「ちょっと。後からいわないで食べてるときにいってよね。」(怒)
弟「んじゃ言うけど、このカレー、甘いんだけど。」
姉「だまれ!食うな!食わんでよい!」
そんな会話の中、相方は無邪気に食べている。
今日はカレーなので、特別に幸せそうだ。
なんなの?このギャップは。
食いしん坊は、口にはいるものならなんでもおいしいのか?
もしかして、私の相方って、ザ・味音痴?
そして、そんな相方と一緒になって自画自賛してる自分も味音痴?
妹がいってた「おねーの料理はヘルシー!健康的!」
という褒め言葉もよく考えてみるとひっかかる。
私のシェフ道には、にわかに暗雲がたちこめてきたのでした。