ナプキンの写真


相方と喫茶店でお茶した。
その店には1時間は居たと思う。
その間何をしていたかというと、
まつげの捕獲作業だった。
相方の頼んだアイスティに、
まつげが1本浮いていた。
これが事件の発端だった。
(←この写真の説明は最後にします)


いつだったか「トリビアの泉」で
「レストランで頼んだ料理に
 髪の毛がはいっていた時、
 どんな対応をするのが一番かっこいいか。」
というのを検証していた。
それによると、
→髪の毛を発見する
→店員さんをよぶ
→ジョーク混じりに笑顔で髪の毛を指摘。
これが一番かっこいいらしい。
実例では、髪の毛をさして、
「髪の毛はいってたんすけど、
 もしかしてこれってある意味ラッキー?
 あたりくじに当たったみたいな?」
と言うのが良い、と習っていた私。
まつげだけど、毛は毛だ。
「もしかしてこれってある意味ラッキー?」を
ここで使わずしていつ使うんだ、あたし。
実践のチャンス到来!
と、思ったんだけど‥。
我々にそんな度胸、あるはずもなく!
クレームをつけずに、
おとなしく出されたものを飲むことにした。
おとなしくすることに決めたので、
飲まないのはもったいない、という発想になった。
毛を飲まないように注意し、
指を使わず、清潔に毛を捕獲しよう!
ということになった。
毛は、茶色い液体の中で見えたり消えたり、
デンジャラスなこと、この上なし!
私はナビゲート役で、
「こっちに見えてるから、
 反対側から急いで吸って!」
「一瞬、上に移動した!ストップストップ!」
 と毛の行方をロックオン。
相方は、慎重に飲んでゆくバキューム役。
何十分もかけて、ようやく液体が減ってきた。
液体が少なくなってくると、
今度はグラスいっぱいに積みあがった氷との戦いだ。
氷に毛がくっついてしまうと、
全く見えなくなる瞬間があり、はらはらした。
少しずつ氷を溶かし、水分量を増やし、
常に液体部分に毛をとらえておく必要があった。
そして、氷が全部溶ける頃、
我々まつげ捕獲隊は、ついに成し遂げた!
その時の感動は、言葉では言い尽くせないものがある。
つまらないことに時間を費やしてしまった、
後悔の念も若干混じっているし。
とりあえず、我々は固い握手を交わし、
お互いの労をねぎらった。
グッジョブ!
…数ヶ月後。
携帯で撮った写真を整理していたら、
1枚、何をとったかわからない写真を見つけた。
ナプキンがどアップで写っているだけなのだ。
すごく悩んだ。
数日悩んだ。
この前の飲み会で携帯を机に置きっぱなしにした時、
誰かがいたずらして撮ったのかな。
それとも自分で間違ってシャッター押したのかな。
わかんないから消そうかな。
いや、待てよ。
何か理由があって撮ったはずなんだよな。
ナプキンには「カフェ」と書いてある。
どこのカフェだろう。
何の暗号だろう。
もしかしてアナグラム?
で、よくよく拡大して見てみたら…。
(上の写真はクリックで拡大します)
あの日捕獲したまつげが1本。
きれいなココロの人にしか見えませんよ。