キャラメルプリンケーキ


ボクを食べてちょ。。
(このケーキは文とは無関係です)


クリスマスですよ。
プリンですよ。
長いですよ。
怒ってますよ。


今年はクリスマスケーキを予約したんです。
Pというお店で。
Pは、いちごたっぷりのケーキと
キャラメルプリンケーキ(クリスマス限定)で
クリスマスに勝負をかけていました。
私は妹から「あそこのプリンケーキはすごい。」
という話を聞いていたので、プリンケーキのほうを予約。
ものすごく楽しみにしていました。
24日のケーキ売り場は、尋常じゃなくごった返していましたし、
そこへたどりつくまでに、担架で運ばれる老人を二人も目撃していました。
本当にあの日はとてつもなく混んでいました。
予約したケーキを受け取って帰る途中、雑踏で、
中年の男が老人に怒鳴っていました。
「コレを何だと思ってるんだ!ケーキだぞ!」
老人は、ぶつかってはいけない人にぶつかってしまったのですね。
その日に限っては、私も中年男の味方。
ケーキを運ぶのは、ナーバスな作業なのです。
無事、家に着き、そして、ケーキを食べる1時間前。
私は、初めてのプリンケーキを食する喜びにいてもたってもいられず、
「月いちトモコサン」の公式サイトに書き込みにいきました。
「これからケーキを食べるんですけど、めちゃくちゃ楽しみでごんす。」
「ごんす」ですよ?ごんす。
浮かれてなきゃ言いませんよ、ごんすなんて。
関係ないけど、ごんすにTHEをつけて
「THEごんす(じごんす)」にすると、
九州では「尻の穴」のことらしいですね。
まさにそんなものですよ。
「めちゃくちゃ楽しみで尻の穴!」
って気分だったんです。
そしてハイ。開けました。ケーキの箱。
もうお分かりの方もいらっしゃるかと思いますが、
そこにはキャラメルプリンケーキじゃなくて
いちごのケーキのほうがはいっていました。
目の前真っ暗でしたね。
私の、弱いながらもグルメな胃が、
プリンケーキの受け入れ態勢を全社をあげて整えていたんですから。
そこへきて急遽、すいませんいちごケーキでした、
なんて言われたって納得するわけがないじゃないですか。

サンタ惨殺


私の相方「いちごもおいしそうじゃん。」
と、何の疑問も抱いておりません。
なんてこの人は心が広いんだろうか。
おかしいでしょう!?
でも、しょうがない。食べましたよ。
だって、クリスマスにケーキ無しなんて耐えられませんし。
でも、私は、プスプスくすぶリ続けていました。
そしてあくる朝。
「で、どうしようか?」と私。
「なにが?」と相方。
「ケーキだよ。ケーキのこと!クレェムだよ。」
「いちごもおいしかったんだから、別にいいんじゃない?」
なんてのんきな!
これだから世の中に悪がはびこるんだ。
今日の私は心が狭いんだ。

相方の賛同を得られなかった私は、
妹とチャット。


昨夜の顛末を説明すると、妹は激怒した!
プリンケーキを勧めてくれたのは妹だったのですが、
その本人が、実はまだ食べたことがなかった、
ということも判明しました。
それは妹が「プリンケーキ買ってきて。」と頼んだ人が
間違って「ただのプリン」を買ってきたからなのです。
プリンケーキとただのプリンは全く違うもんですよ。
不慮の事故で、プリンケーキにありつき損ねた姉妹の境遇は、
全く一緒だったのです。
ワカバ:それは絶対お店に言ったほうがいい。
トモコ:そうだよね。そうだよね。
ワカバ:お店の人をこらしめたほうがいい。
トモコ:そうだよね。そうだよね。
さすが血のつながった妹だ!
姉と同様、心が針の穴のように狭い。
腹の中がゴマのように真っ黒だ。


(↑細長い画像をクリックしてみよう。)
妹とチャットした40分後。
私は、お店の前に立っていました。
「昨日、プリンケーキを予約していたのに、
 家に帰って開けたらいちごケーキだったんです。」
お店の人は一度奥へひっこんで、どこかに電話をしていましたが、
受話器をもったまま奥から顔だけだして聞いてきました。
「申し訳ありませんが、交換を希望するケーキはどちらですか?」
「それは…あのー、いちごのは食べちゃったんです。」
「え。」
お店の人、困ってます。
なんだ、そういう仕組みなんだ。
食べちゃうとお店の人、困っちゃうんだ。
そうだよな。
お代金的には一緒だしな。
でも、昨日食べてあげなかったら、
交換に持ってきたとしても
いちごちゃんのほうは捨てられちゃうでしょ?
もったいなくない?
しかし現実は非情なものです。
ケーキへの感傷など、今は邪魔でしかないのでした。
私も、自分が果たして何を望んで
ここへのこのこやってきたのか、わかんなかったし。
ただ、プリンケーキが食べたかった、くやしかった。
その気持ちだけが私を突き動かしていたからです。
「いや、だからそのー、いいんです。
 だから、あのー、私が今日ここへ来たのは、
 そのー、このキャラメルプリンケーキは
 限定だからもう食べられないってことですよね。
 今後、売る予定はないんですか?」
なんか私、単なるプリンケーキ好きっぽく
なってやしないかい?
次の販売予定を確認しにきたなんて。
「売ることもあるかもしれない?
 じゃぁこまめにチェックして、また買いに来ます。
 楽しみにしています。」
これが私のお店を後にした時の言葉。
この前、ニンテンドーDSLiteが、
なかなか買えなかった時と全く一緒。
「いつ入荷するかわからない?
 じゃぁこまめにチェックして、また買いに来ます。
 楽しみにしています。」
ちょっと熱くなってしまいました。
お・と・な・げ・な・い
ええ、わかっています。
そして、私は未だにプリンケーキにありついていません。
こんなに熱くなってしまって、
実はそんなにおいしくないものだったら、
涙でちゃうからです。

メリークリスマス
and
ハッピーニューイヤー!
(私もどこかにいます。)