不思議な本が届きました
復習帳、というのは子供の頃使ったことがありますが、
この本は「復讐帳」というのです。
正しくは「復讐帳と感謝、感激ありがとノート」
サブタイトルが
「くやしい時のグリグリノート、うれしい時のグリグリノート」
怪しいです。
復讐という穏やかでない言葉と、感謝感激ありがとうが並ぶなんて、
一体どういうノートなのか!?
中をぱら〜っと開くと、ページいっぱいに
つぶつぶとイクラのように小さい丸が、
怨念のようにしきつめられていました。
私はひゃー!!と思わず悲鳴をあげてしまいました。
小さいつぶつぶが密集したのを見ると
じんましんがでそうになってしまうのです。
だから、昔から子持ちタガメの写真が嫌いで、
卵を背負ったタガメの写真は全部引っ掻いたものです。
学校の図書館にあるタガメの写真の背中が
爪でひっかいてあったのは、私のせいです。
嫌いなくせに見るんですから!
これが本当の恐いもの見たさ、ってやつですね。
これが子持ちタガメ(子負い虫)
わざとかわいく描いてみました
そのつぶつぶの密集した絵は、実は「使用例」であり、
このノートは、こういう風に使ってね、
というイラストだったのでした。
「こういう風に」っていうのは、
どういう風になのかを今からご説明しましょう。
もし、人生にくやしいことや悲しいことがおこったら、
このノートに、やるせない気持ちをぶつけて、
くやしい気持ちを転写してしまおう、という趣旨なのです。
ノートには、シュールレアリスム的なモノクロイラストが描かれていて
その隙間にガイドとして、点や星や線がびっしり描いてあります。
これを鉛筆でなぞったり、かこったり、ぬりつぶしたりするみたいです。
執念深く、悔しい気持ちをノートに書き記すと、
異様なつぶつぶの集合体になる、というわけです。
こんな真っ黒に書き込んだのを見たら、
「これはやばいな。ちょっと一息いれるか。」
って少し客観的な気持ちにもなるってもんです。
一種、不気味な絵ですから。
こんなセラピー本、今までなかったんじゃないでしょうか?
このノートにも書いてありますが、
悔しい気持ちを転写することで、それが消えるわけではないこと。
でも、転写されたものを見て、気持ちが楽になるんです。
悔しさは消えないけど、折り合いをつけられる、ということですね。
この本を出版したてっこんさんは、
TVの仕事で昔からお世話になっている方で、
私よりひとつ世代が上の映像クリエイターです。
このノートは、人々の執念とのコラボレートを狙ったのかな?
その真意は測りかねますが、
執念を書き写すにはアーティスティックすぎる下絵が贅沢です。
…というわけで、私はもったいなくてまだ書き込めてません。
逆に、うれしい時にこのノートに書き込めば、
また違う効果があるとのこと。
どんな効果なんだろう?
最近、そんなにうれしいこととか悔しいことが起こらない
きわめて平凡で穏やかな日々を送っているので
私には、なかなか使用する機会がないですね。
「何もないことが幸せなのだ」という気持ちを
より効果的に転写する方法も考えて欲しいです。
これが私の何もない日常を象徴する物体だ!
母から送られてきた謎のスプレー
さて、もやもやしている方、一冊いかがですか?
復讐帳と感謝、感激ありがとノート(amazon)