きのこのうた


ちょっと前に
ヨーカドーで
拾いました


先日、クライアントさんに、
言葉の使い方がうまい、とほめられました。
歌詞も曲も作る人ならでは、なんだとか!
作詞作曲の両方を頼まれたのですが、
言葉の使い方に着目してもらったことは、
私は、すごくうれしかったんです。
密かに、言葉のもつ力に逆らわないように
メロディを作ることを目指しているので、
わかってくれる人がいるんだ!と思って。
卒園式だったか小学校にあがってからか忘れましたが、
子供たち全員に、歌集が配られたことがありました。
それには、ご丁寧に楽譜までのっていて、
簡単な楽譜なら読めた生意気な私は、
きいたことのない童謡を口ずさんでは楽しんでいました。
その中に「きのこのうた」というのがありました。
これに私は、すごく心揺さぶられました。
♪き、き、きのこ、き、き、きのこ
♪のこのこのこのこ歩いたりしない
いきなり駄洒落からはじまります。
しかも「歩いたりしない」と、
否定からはじまる後ろ向きな歌詞!
しかし、あえてそこが魅力なのです。
♪き、き、きのこ、き、き、きのこ
♪のこのこ歩いたりしないけど
なんと!
2度も同じことを歌ったわりに結局歩かないんですよ。
きのこがのこのこ歩かない、という、
どうでもいいことに、曲の半分を費やす贅沢!
そしてこのあと、グッとメロディアスになります。
短い曲なのに展開が速いので、狂人の歌みたいです。
子供がいきなりこのうたを歌い出したら、
親は何事か!?大丈夫か!?と思うことでしょう。
♪雨がなんとかかんとかで(うろ覚え)
♪せいが伸びてくズンズンズンズンズンズン
このズンズン…には一番驚愕しました。
半音でだんだん音階があがってゆくので、
まるで本当にきのこの背が伸びているように感じられる。
メロディが、状態をあらわしているところに、びっくりしたんです。
♪いきてるいきてるいきてるいきてる
♪きのこはいきてるパンパラパン!
突然また曲調がかわり、まるで祭りのようにはしゃぐメロディ。
生きてるってだけでこんなにはしゃげるんだ!きのこって!
最後、突然用事を思い出したかのように、
パンパラパン!とさっと終わってしまう、すばやい身のこなし!
肩の力の抜け具合も素晴らしい童謡です。
きのこのうたみたいに言葉と歌が一体化した体感ソングを、
いつか作れたらいいなぁと思いながら大人になりました。
きのこのうたは、私の考える頂点です。
インターネットで調べたら、
歌詞が私の覚えていたのと一部違うようですが、
今でも細々と幼稚園児に歌われている様子。
そして、子供が変なうたを歌うので、
不思議がっているママブロガーが、たくさんいました。

いろんなきのこのうたをyoutubeで検索して、
この子がとても上手だった。