GWにブラを

下着屋の店員さんてのはブラジャーのサイズを
本人が思っているよりワンサイズ大きく申告することに
生き甲斐を感じているに違いない。
お客が既にピッタリサイズをつけているなら別だが、
一応買う前に測ってみようかしら、と思う客は、
大抵、サイズに不満を持っているものだ。


私の記憶によると、だいぶ前に
「もう一度測ってみませんか?あなたのおっぱいもっと大きいんですブーム」
があった気がするのだけど。
私も、その頃から下着屋で測るたびに、
まんまとワンサイズ上をすすめられ続け、
今はだいぶ、Aカップから遠く離れたところまでやってきた。
実際のサイズは大学の頃から変わっていないと思うけど。
毎回、どの店員さんも、嬉々として、
「あららお客さん!Aっておっしゃいましたっけ?とんでもない!Bですよ!」
と、得意気に告げてくれる。
次に測れば
「あららお客さん!Bっておっしゃいましたっけ?とんでもない!Cですよ!」
とくる。
カジュアルな格好が好きな私にとっては全くうれしくないことだけど。
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↑絶賛子育て中
まぁ、とりあえずそれはおいといて。
こんな私も、無用の腫れ物だったおっぱいを酷使する幸せに恵まれた。
おっぱいが子育てに大活躍していた今までは、
専用の授乳ブラ、というものをつけていた。
子が泣いたらブツを速やかにポロリと出せてノンワイヤーの楽なやつ。
しかし子も1才になり、昼間のおっぱい数も減ってきた。
しかも先日、おっぱいのあげすぎでやせた上半身に、祖母の幻を見てしまった。
ブラーンゆれる乳をふりみだした祖母が、
「ともこも、わぁ(自分)みたいになるべ。」と二カーッと笑っていた。
だめだめそれだめ。
いつまでもラクチン授乳ブラに甘んじている場合ではない。
そろそろ見た目を、ちゃんとした感じに切り替えよう。
それが世間へのエチケットだ。
私は、2012GWを「ちゃんとした感じになる」ために費やすことにした。
まずは 開ききった骨盤の矯正からはじまり、
床屋で散髪。新しい洋服。
そしてもちろん、下着屋へ新しいブラを買いに。
出産後サイズが小さくなっている気がしたので、
まずはサイズを測ってもらった。
「あららお客さん!○っておっしゃいましたっけ?とんでもない!△ですよ!」
きたね!久々に聞いたよこの台詞!
しかしついに大台って感じで、ちょっとあり得ないカップ。
まずは、そのサイズのブラを試着してみることにした。
「サイズがあわなかったら、このブザーで呼んでください。
 別のを持ってきますので。」
そういって、店員は、ニコニコしながら消えていった。
私は、早速、未知のサイズを装着。
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あれ…。
なんというか、クリームパン。
そう、これはクリームパンだ。
クリームパンを真ん中から切ると、上が空洞になっている。
試着したブラにもぽっかりさみしい空洞ができていた。
つまり、カップのサイズが大きすぎるってーこと。
別に大きくなってもうれしくないのに、
大きすぎるブラなんか装着したから、
無駄にさみしい気持ちになってしまったではないか!
私はすかさずブザーを押した。
さっさと新しいのをもってきたまえ!
これより小さいものをもってくればいいじゃないか!
さぁさぁ!
しかし、何度ボタンを押しても店員がやってこない。
でかすぎるブラ姿で1人立ち尽くすむなしさよ…。
10分間、誰も来なかった…。
私は、この下着屋でブラを数枚調達する予定で、
万札握りしめて来ていたのだけれど、
ケチがついたので、買わずにしきりなおすことにした。
ま、正確なサイズもわかったことだし、
別のお店をもうけさせてあげますよ。
君たちは、大口の客を逃したのだよ。ハッハッハッ!