鳥人間のフィギュア
(エッシャー)
最近一番のお気に入りです。
〜母が帰って二週間後、今度は父がやってきたの巻〜
父と二人で都内観光に出かけることになりました。
六本木ヒルズ、丸ビル、上野の博物館などなど、
どこへ行こうか、いろいろ考えたのですが、
いざ行くとなるとどこも行くところがない。
東京観光なんて、実はそんなものよ。
渋谷でエッシャー展を見たはいいのですが、
その後、することがなくて、
NHKに集まっていたジャニーズの追っかけを
ぼーっと見物してみたり、
喫茶店でがちゃがちゃのフィギュアを組み立てたり、
これいいのか?とそんな変な時間もありました。
で、夜9時ぐらいに家に帰ってきたんですが、
玄関でブーツを脱いだ途端、
私は「どぁ−!」っと男らしい声をあげました。
私のブーツに、ぬるぬるするものがくっついていたからです。
誰かの鼻水だろうか?と思ったのですが、
そのぬるぬるするものの正体は、ブーツの裏側にいる
細長い茶色のヒモのようなものから出ていました。
15センチほどあるそいつは動いているのです。
証拠写真もしっかり撮ったのですが、
嫌いな人は嫌いでしょうから、絵で書いてみました。
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実際には目や手は
ついていませんし、
こんなに雄々しく
立ったりもしません。
これが、一見、みみずのようでいて、
みみずとは全く違うのです。
何かに踏まれたかのように平べったくて、
キシ麺みたいな感じ。
おもしろいことに、アタマが矢印になっているのです。
こんな不思議な生き物、見たことがありません。
宇宙から来た生物ではないだろうか!?
私の人生の行方をアタマの矢印で、
指し示しに来てくれたのではないだろうか。
こっちじゃなくてあっちに行きなさい、と。
…などと考えている余裕はないのでした。
「お父さん!なんとかして!!これ!」
と言うと、父がティッシュでくるんでつぶしました。
「いや!なにも殺さなくても!」
こんな、平和な家の中で殺人が!!
いや、殺ムシが行われるなんて!
「これはヒルじゃないか?」と父。
「こんな長いヒルいないよ。」と私。
「じゃーこれはミミズだ。」と父。
「こんな平べったいミミズいないよ。」と私。
「じゃーやっぱりヒルだ。」と父。
「やだなー。どこでくっつけてきたんだろう…。」と私。
すると、父。
「おかしいな…。今日は、
ヒルズに行ったわけでもないのにな…。」
(;゚ Д゚)
な!な!なな!な!?
なんかしかけて来たなー!
私が一瞬固まったのは言うまでもありませんが、
六本木ヒルズも、表参道ヒルズも、
まさかこんなところで引き合いにだされるとは、
思ってもいなかったのではないだろうか。
こんな状況下でこのギャグが使われたのは、
世界初に違いありません。
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(六本木ヒルズのクリスマスイルミネーションを展望台から撮影)
その後、この不思議な生物のことを調べたら、
ちゃんといらっしゃいました。
この生物のことを専門に調べているサイトが。
ネットって本当に便利だなぁ。
これは滅多に見られないプラナリアの仲間で、
コウガイビルというそうです。
略して、KGB(ケージービー)。
ほとんど研究されていないヒルなんだそうです。
(→専門のサイトへはこちらからどうぞ!
KGBギャラリーなど画像もたっぷり!
にょろ嫌いな人は絶対クリックしてはいけません。)
なぜ、研究されていないかというと、
毒も持ってないし、人の血を吸うわけでもなし、
とるにたらない生物だから、らしいのですが…。
そんなの、かわいそすぎる。。
→ヒルズ抜きの東京観光
→KGBがどこかで靴に付着
→どこでついたんだろう?
→ヒルズに行ったわけでもないのにな
せめてこの美しい流れのきっかけになった、
伝説のヒルとして名前を残して欲しい。
そう願ってやみません。
あービックリした。
いろんな意味で。