うつわ倶楽部
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特製うつわに
ソバをいれてみた
近所にR会館という公共の会館がある。
１階にある食堂はすいていて、
ランチセットは激安価格だ。
そこで本日食べたもの。
穴子ソバ。
これがすごいんだものすごいんだ。
どんぶりに巨大穴子天が二本。
どーん！どーん！
しゃれっ気のつもりか、わざわざバッテンにしてある。
「ばってん穴子ソバ、ホット。」
と、思わず命名してしまった。
しぶしぶ、巨大穴子からやっつけにかかる。
具が少々のネギと穴子2本のみ！
これはつらい。
拷問に近い。
食べはじめてまもなく、
穴子に全く塩味がないことに気がついた。
ソバつゆに浸して食べてみるが
驚いたことに、ソバつゆにもしょっぱ味がない。
薄味には相当強いこの私でも、これはつらい。
しつこくソバつゆに浸していたので、
穴子天は衣を脱いで、どんどん野生にかえってゆく。
衣の下にあったのは、蛇のようなぬめ肌。
水を得て、いきいきと泳ぐ穴子が想像できる。
食べたら生臭いことこの上なし。
なんてリアルな穴子なんだろう！
蛇を食べたらこんな感じだろうな、という思いが
ちらと脳裏によぎった。
ウッときた。
だから、穴子は嫌いなんだ。
うなぎはいいけど、そういえば穴子は嫌いだったんだ。
これでまた、穴子との距離が遠くなった。
せっかく穴子の短所を忘れていたのに。
私と穴子は近づいては反発し、
反発しては歩み寄る、を長年繰り返している。
さて。
ばってん穴子ソバ（ホット）はランチセットではない。
私をよく知る人は、ササキは、
「ランチがあればわりとランチを食べがちな人」
だということを知っている。
ランチを蹴ってまで、
好きでもない穴子ソバを頼んだのはなぜ？
と思うことだろう。
R会館の今日のランチ。
これがまたすごかったものすごかった。
いくらおもしろ好きの私でも、
このランチだけは頼めなかった。
私が最も嫌う「炭水化物＆炭水化物の組み合わせ」
だったからではない。
普段だったらそんな「腹がふくれればいいんだろ？」
なガテンな組み合わせはごめんだが、
ランチセットとなると、私は二割増しぐらい優しい。
ランチセットだもの安いんだもの。
それぐらい許してあげる。
でも今日のはなんだか許せなかったの。
だって。
ワンコインランチ５００円
明太子ご飯＆コロッケソバ
どーん！
どんぶりご飯の表面に明太子が薄くぬってある。
そして、ざるソバの上にコロッケがどーん！
なんだこれなんだこのやけくそメニュー。
まるで、夫婦喧嘩の日に出てくるみたいな。
コロッケソバなんて聞いたことねー。
明らかに調理人、なんかに怒ってるな。
ストレスたまってるな。
料理に愛情じゃないもの込めてるな。
「怒った調理人の
明太子ご飯＆冷やしコロッケソバ」
だな。
ソバがホットじゃないだけ良心的だ。
コロッケの衣がソバつゆに溶けて
ドロドロになったら、
かなり気が滅入るだろうから。
うつわ倶楽部の
うつわの底には
こんなお言葉が。
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